今月も、
“ひと工夫で大変身 関西のホームステージング”
(#全国賃貸住宅新聞 )に寄稿しました。
以下、原文より転載します。
私は、前職、賃貸管理運営チームを率いてきました。ですので、物件の強みや現状の問題点を徹底的に洗い出してから、想定ターゲットに沿ったホームステージングをするように
しています。万人受けするホームステージングを満遍なくするよりも、最小限のエレメンツ(演出資材)で、入居して欲しいターゲット層の心に突き刺さるよう心掛けています。
同様に、条件も併せて調査し提案しています。仲介業者に相場以上の広告費を提示しても1年以上空室だった物件(大阪府・築40年)が、ホームステージング後、礼金0→1か月、賃料2千円UPしたにもかかわらず、公開後5営業日で成約した事例をご紹介しましょう。
同物件は、周囲に同等の広さと築年数のヤングファミリー向けの物件が多数あり、消耗戦が繰り広げられていました。ところが契約者の属性をよくよく調べてみると、単身者しかも女性名義人の比率が高かったのです。「オートロックのない築古の物件でも、ターミナル駅から数駅で、お手頃価格でゆったりと一人暮らしを送れる」このような物件の特色が浮き彫りになりました。そこで新婚向けという既成概念を取り払って、サバサバ系独身女性にもウケの良いユニセックスな「男前インテリア」をテーマにホームステージングを行いました。また、使い勝手が想像しにくかったデッドスペースに板を渡して造りつけの机と稼働棚を設置し、ペット可物件であることを大々的に告知したのです。
物件内には他にも空室が10部屋ほどあったため、家具を移動しながらモデルルームを効率的に運用し全室成約しました。周辺不動産会社への物件の認知度も格段に向上し、前向きなリノベーションにも取り組める好循環に導くことができました。